烏嶽円形分水

快走路である「大規模林道宇目・小国線 緒方・竹田区間」から分岐する作業林道が、烏嶽(からすだけ)円形分水の入口。入口近くは簡易舗装で急勾配路で標高を下げ、そして土ベースの非舗装路に変わる。大型バイクでこの作業林道に入れば難儀すること確実な場所だ。

原尻の滝方面から県道7号を南下すれば、県道410号と合流するあたりから随所に円形分水までの距離標が設置されている。

1936(昭和11)年竣工、1938年通水開始。
奥岳川上流、尾平鉱山の少し下で取水された長谷緒井路を小原方面と上緒方方面に分水しているとのこと。

今回訪問時は、たまたま円形分水横にある沢の流路工事が行われていて、その影響なのか円形分水への通水が止められていた。おかげで構造をじっくり詳しく観察できたのだが、ここは静かな杉林の中にある円筒分水。轟々と音を立てて流れる用水が似合っていると思う。また、この分水工から延びる水路のひとつが、緒方町小原谷門(堂の内バス停)付近で県道7号を跨ぐ水路橋に続いているようだ。今回はそこまで詳細調査する時間がなかったので、次回訪問時の課題だ。

管理者長谷緒土地改良区
所在地大分県豊後大野市緒方町小原
訪問日2015-05-05
全景写真
快走路、大規模林道宇目・小国線。
その林道にこのような手書きの案内板がある。
林道取り付け部はコンクリートの簡易舗装だが、すぐにダートに変わる。雨が降ったら結構マディな路面になりそう。
ここまでの長谷緒井路はほとんどが暗渠のようだが、円形分水前50mで開放水路になる。
円形分水直前で沢をくぐる。この沢の流路工事が行われている。この日がたまたま休工日でよかった。
右から流入してサイフォンに入り、左向こうと左手前に分水する。左向こうが小原方面か?
円筒分水工全景。このスリット切り欠き部分がしっかり水平になっているのだろうが、検証する道具がない。スマホの水準器アプリのようないい加減なモノでは話にならぬ。
なるほど、ここから吹き出すのか。
上緒方方面の水路。人が入るのは少々厳しい。どうやって掘り、どうやってコンクリートを吹き付けたんだろう?
小原方面の水路。次回訪問時はこれら分水先の水路を見たい。