南海電車高石駅と高石市役所の中間付近にある住宅団地の中心部にロータリー交差点がある。住宅団地の名称は「綾井南海住宅」だ。その名のとおり、南海電気鉄道株式会社が1958(昭和33)年に造成し分譲した。
分譲当初から5枝の円形交差点が設けられており、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていないものの路面ペイントで回転方向を誘導している。南側から進入する場合のみ一時停止の必要がないが、それ以外の接続路は一時停止という少し変わった規制だ。
住宅街の円形交差点の地下に防火水槽を設けることが一般的になるのはもう少し時代が下ってからだ。
高石駅~綾井南海住宅付近の変遷
造成前は農地(おそらく水田)だった。 | |
1961(昭和36)年05月 | 区画整理されていなかった農地の形状が住宅団地に引き継がれた。 |
2022(令和04)年02月 | 現代の高石。65年前の痕跡はほとんどない。 |
円形交差点情報の整理
路線 | 市道 |
---|---|
所在地 | 大阪府高石市加茂2丁目 |
完成時期 | 1958(昭和33)年 |
実走行日 | 2023-12-29 |
全景写真 | |
綾井南海住宅のロータリー交差点を南側から眺める。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていない。 西側から眺める。トロリーバスが通るのか?と言いたくなる電線。 北側から眺める。中央島のオフセットが著しく、これでは中央島を右回りに走行することは難しいかも知れない。 北東側から。造成・分譲当時は車社会の到来を予期できなかったのかも知れない。後年に立てられたであろう中央島のミラーは5枚、この数は尋常じゃない。冬の朝だからか、全部が曇っていた。 東側から。中央島に立てられた街灯も後年の設置だろうが、昭和の雰囲気を強調している。 |