E2山陽道岡山IC近く、山裾を切り開いた住宅地のひとつにロータリー交差点が存在する。
住宅地の名は、あろうことか「マスカット団地」。
岡山でこの名を付けたら、誰もが果樹園※を思い浮かべるであろう。
※ 1886(明治19)年にこの付近(栢谷)の士族出身農家が温室栽培により根付かせ、1890(明治23)年に内国勧業博覧会に出品受賞したことで「マスカット・オブ・アレキサンドリア=岡山」の地位を得た。温室葡萄創始者顕彰碑と復元された原始温室が北2kmの国道53号旧道沿いにある。
参考資料:岡山県の近代化遺産
参考資料:岡山県の近代化遺産
岡山市内の新興住宅地としてはかなり初期の1969(昭和44)年に造成・分譲されており、ロータリー交差点配置を指示・発案した人は世の中のことをよく研究していたと言えるだろう。ニュータウンの中心部にシンボルとしての円形交差点を配置する国内事例はまだ数件しか存在しなかった。(円形交差点の役割としては、住宅団地中心部に配置する意味はあまりないが)
路線 | 市道 |
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所在地 | 岡山県岡山市北区横井上 |
完成時期 | 1969(昭和44)年 |
実走行日 | 2020-09-24 |
全景写真 | |
![]() マスカット団地内ロータリー交差点を西側(団地入口側)から眺める。 ![]() 北側から眺める。左折の規制はなく、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」も設置されていないが、中央島の掲出で右回りを案内している。が、表示されている文字は「左回り」だ。「右回り」だと直感的に逆走する人が多いのだろうか。 ![]() ![]() |