岐阜県庁ロータリー交差点

「県庁は駅から遠くてよい」の先駆けである岐阜県庁。1966(昭和41)年に現在地に移転し、田圃の中に「ポツンと県庁」の状態が長らく続いた。その敷地内、庁舎前にロータリー交差点が設けられている。回転方向は示されているものの、標識令に基づく警戒標識「ロータリーあり(201の2)」はない。

国道21号から県庁までの道路は片側3車線で幅広な中央分離帯を持つ。とてもハイスペックな道路だが県庁の敷地内道路という位置付けであって県道ではない。従って保守維持は県土整備部道路維持課ではなく総務部管財課が担当している模様。それ故に、細部において普通の道路とは微妙に異なっている。

現庁舎建設から50年以上が経過し老朽化が甚だしいことから、隣接地に新庁舎を建設するとともに敷地内の再整備が計画的に進められている。再整備完了後もロータリー交差点が残されるのか、ラウンドアバウト形式の通行方法に変更されるのか、今後の発表に注目だ。


2022年5月3日再訪
2022(令和4)年3月9日、県庁(県庁舎建設課)から、3月14日午前10時から環状交差点として運用を開始する旨が発表された。もう少し情報小出しな展開を想定していたが、いきなり運用開始の通知で驚いた。
しかも、発表された図を見ると、環道接続直前に車線を絞り込んではいるが、環道と左折専用レーンを交通島で分離するという、事実上のターボラウンドアバウトと言ってよいだろうか。ターボラウンドアバウトは国内初だろう。(豊岡市の寿ロータリーは環道が2車線あるが、ターボラウンドアバウトの車線設計になっていない)

路線岐阜県庁敷地内道路
所在地岐阜県岐阜市薮田南2丁目
完成時期1966(昭和41)年
実走行日2021-02-13
全景写真
(2021年2月13日初訪) 岐阜県庁ロータリー交差点を北側から眺める拡大する
岐阜県庁ロータリー交差点を北側(国道21号側)から眺める。来訪者が最初に通る道路にも関わらず、ロータリー交差点の存在にはなかなか気付かない。片側3車線で幅広な中央分離帯を持つハイスペックな道路だが、路面はガタガタだ。
岐阜県庁ロータリー交差点を東側から眺める拡大する
岐阜県庁ロータリー交差点を東側から眺める。中央島に立てられた視線誘導標で右回りを案内しているものの、路面標示が消えているので戸惑う人がいるのではないだろうか。
岐阜県庁ロータリー交差点を南側から眺める拡大する
南側(庁舎前)から眺める。十分な道幅は心に余裕が生まれる。
岐阜県庁ロータリー交差点を西側から眺める拡大する
西側から眺める。この写真右に新庁舎が建設される。
岐阜県庁ロータリー交差点拡大拡大する
岐阜県庁ロータリー交差点拡大。中央島にあるのは噴水か?
申し訳程度に設置されている案内標。
岐阜県庁舎基本設計に掲載されている配置計画・動線計画ではロータリー交差点を廃止するように見える。
新県庁舎のあらまし」の新庁舎の概要建築計画(外構計画)ではロータリー交差点を残し、しかも車線を絞るように描かれているので、ラウンドアバウト化を想定しているのかも知れない。

(2022年5月3日再訪) ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点を北側から眺める拡大する
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点を北側から眺める。改修前は左折・直進・右折の3車線があったが、左折と直進だけに絞られた。
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点を東側から眺める拡大する
東側から眺める。従来は、広すぎる幅員を「なんとなく1車線で」環道へ進入していたが、明確に1車線に絞られた。
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点を南側(現庁舎前)から眺める拡大する
南側(現庁舎前)から眺める。現庁舎は取り壊されるので、この接続路はなくなる。
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点を西側から眺める拡大する
西側から。左折専用レーンと環道合流車線の間の分離島はもっと長く(手前から分離)してもよいと思うが、どうだろう?
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点拡大拡大する
ラウンドアバウト化された岐阜県庁ロータリー交差点拡大。以前は中央島に噴水があったが、撤去されシンプルになった。