鍬ヶ崎地区ラウンドアバウト

東日本大震災による津波被害を受けた宮古市鍬ヶ崎地区の復興にあたり、土地区画整理で換地するとともに、停電になっても安全に通行できるよう、交差点をラウンドアバウトで整備する、と宮古市が発表したのは2013年5月。他の自治体は整備方針で町を二分する勢いで大揉めに揉める中、そして、改正道交法施行前でありラウンドアバウトがどんなものか見たことがある人が少ない中で驚異的な速さであった。

2015年頃には供用開始されるんじゃないかと思えるぐらいのスピード感だったが、実際の供用開始は2017年3月12日午後3時。事情は想像するしかないが、換地設計の不満であろうことは容易に想像できる。人間誰しも同じだ。

斯くして、県道259号崎山宮古線の新道交差点になり、周囲には公園が整備された。中央島にはモニュメント設置を検討しているとの話があったようだが、訪問時は未設置であった。

※ 旧道は山側に残っていて、2020年3月時点では旧道も県道指定されている模様。
路線県道259号崎山宮古線/市道
所在地岩手県宮古市蛸の浜町/港町/鍬ヶ崎下町
完成時期2017年3月12日午後3時
実走行日2020-03-27
全景写真
鍬ヶ崎地区ラウンドアバウトを南側から眺める拡大する
鍬ヶ崎地区ラウンドアバウトを南側から眺める。右奥の高い位置に見える橋は浄土ヶ浜大橋。
鍬ヶ崎地区ラウンドアバウトを西側から眺める拡大する
西側から眺める。この青看板は豊田市猿投町神郷のラウンドアバウトを見習ったものだろうか。あまり普及していない形式だ。この接続路だけ、横断歩道と環道の間に普通車1台分以上(約10m)のスペースを設けている。他の接続路は4~5mだ。バスが通る想定なのか?
鍬ヶ崎地区ラウンドアバウトを北側から眺める。この接続路だけ、なぜか幅員が狭い。
東側から眺める。中央島を保護するように線形誘導標が立ち並ぶのは比較的初期のラウンドアバウト特有だろう。
浄土ヶ浜大橋から眺める鍬ヶ崎地区ラウンドアバウト拡大する
浄土ヶ浜大橋から眺める鍬ヶ崎地区ラウンドアバウト。随所に実験的な構造が見られる。
規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」の設置日を確認しようとしたら空欄だった。決定日は2016年7月13日とのことだが、決定日ってなんだ?