大西ループ橋

中国道西宮山口JCTから宝塚西トンネルの間の谷間を並走する国道176号は、周辺の宅地開発で人口が大幅に増えたにも関わらず昔ながらの規格で交通容量が少ないうえに、大雨の際には通行止めになる区間があって、現代の交通難所である。その改良を図るため昭和の時代に事業化され、現在も工事が進められている。改良しようにも道路用地の余白が少なく、また、公図に不備があったとかで買収が難航したそうだが、2015年7月26日に「2工区(名塩工区)」が供用開始となった。

その「1-2工区(東久保工区)」と「2工区(名塩工区)」の境にあたる場所に、現道と新道の連絡道として設けられた大西ループ橋。2015年5月に付近を走行したときにはまだ通行できなかったので、国道176号名塩工区の供用開始とほぼ同時期に大西ループ橋も開通したものと見られる。

名塩道路全体としては継続事業中だからか、名塩工区自体まだ工事中なのか文献を確認していないが、大西ループ橋の橋歴板は取り付けられているものの橋名板はまだ嵌められていない。

国道176号新道及び中国自動車道を挟んで南側に名塩山荘ロータリーがある。当サイトとしては聖地のような場所だ。

路線国道176号
所在地兵庫県西宮市名塩3丁目
回転度270度
実走行日2017-04-29
全景写真
大西ループ橋全景拡大する
大西ループ橋全景。交差部はカルバートであり、実は大西ループ橋自体はループしていないことがわかる。
ループ部を上から眺める。横切る道路は国道旧道ではなく、旧あぜ道である。
その旧あぜ道から大西ループ橋を見上げる。道と川を避けるように絶妙に配置された橋脚。
橋歴板はこの位置に取り付けられている。橋名板はこれから取り付けるのだろう。橋梁完成からほぼ10年。様々な苦労があったに違いない。
橋歴板と構造詳細が記された構造物銘板。
2008年度土木学会会長提言特別委員会の報告書「『誰がこれを造ったのか』―社会への責任、そして次世代へのメッセージ―」(PDF)に沿ったものらしい。
交差点東側に設置された青看板。ループしている様子が描かれているが、そちらの道路に国道マークは付けられていない。やがて国道指定を外れることを暗に示しているのか?