道の駅みのぶ(富士川クラフトパーク)前の国道52号上沢交差点と国道139号本栖交差点の間を結ぶ国道300号。5000円札や1000円札の逆さ富士で有名な本栖湖畔を通過する。
その中ノ倉峠の西側は急峻で、わずか2kmの標高差が400m以上ある。当然道路は九十九折になり、走行車両の平均速度は極端に遅くなる。中部横断道に接続する緊急輸送路であることから道路改良として2010年度に中之倉バイパスが事業化された。
当初は2017年度供用開始を目指していたが、地質が悪い区間があったため設計修正を余儀なくされ、Ⅰ期工区は2022(令和4)年12月18日に供用開始となった。引き続きⅡ期・Ⅲ期工事が施工される予定だ。
その中之倉バイパスのハイライトは2本のトンネルと4本の橋梁で最小径320mの大きなのの字を描く。トンネルのためループしている様子を眺められないのがとても残念だ。
どのように改良されたのか、地図と俯瞰写真で見比べてみよう。
目次
中ノ倉周辺ビフォー・アフター
マウスオーバーで供用開始後の地図に切り替え
中之倉バイパス俯瞰
マウスオーバーで橋梁名称等を重ねて表示
拡大する
こんなとこにループトンネルを作って標高差を克服しようなんて、よく考えついたな。
中之倉バイパスループ概要
路線 | 国道300号 |
---|---|
所在地 | 山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉 |
回転度 | 270度 |
完成時期 | 2022(令和4)年12月18日供用開始 |
実走行日 | 2023-04-09 |
灯第二トンネル拡大する灯第二トンネル東側坑口。トンネルを出てすぐの新灯橋で常葉川と旧道を越える。 新灯橋拡大する灯第一トンネルと灯第二トンネルの間はわずか90m。常葉川と旧道を跨ぎ、旧道に接続する。 拡大する 新灯橋から灯第一トンネルを眺める。灯第一トンネル坑口の35m上がループの交差ポイントだ。 これほどまでに4枚の字形が異なる橋名板は珍しいだろう。「平成29年」の★は何を意図したものだろうか? 灯第一トンネル拡大する灯第一トンネル西側坑口。ここで旧道と分岐するが、ガードレールで閉じられ車両で旧道に乗り入れることは不可能だ。 中之倉バイパス新旧道路接続地点俯瞰拡大する中之倉バイパス新旧道路接続地点俯瞰。うまい具合に接続できる土地を確保できたことが素晴らしい。 工事中の中之倉バイパス写真はいずれも2020年7月12日撮影。 拡大する掘削開始間もない灯第二トンネル。坑口上部に置かれた化粧木が真新しい。 拡大する 灯第二トンネル施工中の新灯橋。 完成未供用の灯第一トンネル東側坑口。 拡大する 灯第一トンネル西側坑口前のヘアピンカーブ。 拡大する 灯第一トンネル西側坑口前のヘアピンカーブで新旧接続が切り替えられた。 町道の灯橋新灯橋近くにある町道灯小塚線に架かる灯橋。 |