別府学園台の円形交差点

つくば市・旧谷田部町の北西端、茨城県道123号土浦坂東線の旧道と新道の間ある住宅団地に5枝の円形交差点がある。うち1本の接続路は市道認定されているものの獣道のような道路なので、実質的には4枝だ。

回転方向の案内なく、環道を反時計回りに走行する車両が少なくないので、ロータリー交差点とは言えない。環道相当部につくタクの乗降場があるのもロータリー交差点と言えない要素だが、環道にバス停が設置されているロータリー交差点は珍しくない。

土地購入がうまくいかなかったのか、区画が北側と南側で300mほど離れているが両方合わせて別府学園台である。字名は中別府、周辺に学校等はない。きっと筑波研究学園都市にあやかっただけだろう。

住宅地造成事業に関する法律に基づいて認可開発されたエリア(いわゆる旧宅造法地区)で、その後都市計画法の施行により市街化調整区域になったものの住宅建築は以前から可能である。販売区画と建築家屋の比率(社会工学的にはビルトアップ率と呼ぶらしい)はあまり高くないが、家屋がほどよく離れていると言うべきだろうか?

路線市道5-4761号線/市道5-4148号線/市道5-4766号線
所在地茨城県つくば市中別府
完成時期1974(昭和49)年
実走行日2022-10-22
全景写真
別府学園台の円形交差点を北西側から眺める拡大する
別府学園台の円形交差点を北西側から眺める。
環道右回り(時計回り)を誘導する線形になっているが右回りを案内する標識等がなく、この方向から進入する車両の大半が逆走する。いや、回転方向を案内していないのだから逆走ではないのだ。
別府学園台の円形交差点を南東側から眺める拡大する
南東側から眺める。写真左につくタクの乗降場と自主規制の「止まれ」標識が見える。
別府学園台の円形交差点を南側から眺める拡大する
南側から眺める。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は当然ない。
別府学園台の円形交差点を南西側から眺める拡大する
南西側から眺める。

この団地の水道は長らく個別井戸(戸別井戸)であったが、2022(令和4)年に公営水道が敷設されたらしい。人口密度が低い地域はどこでも同じだが、水質や水圧に応じて井戸水と公営水道を飲用と洗い物で使い分けられるようになったということだろう。

余談だが、地方では ①公営水道 ②集落集中井戸 ③個別井戸 の3つの蛇口を持つ家は珍しくない。それぞれにメリット・デメリットがあるとともに、水道の選択肢があるというのはリスク分散に優れていると言えるだろう。