桑名市中部、東名阪道桑名IC近くに広大な住宅団地がある。周辺最大である大山田団地の東隣、1988(昭和63)年に造成完了した蓮花寺団地にある横断歩道橋の北側昇降スロープがループしている。
全体開発は住宅・都市整備公団(現在の都市再生機構)が担っていて、蓮花寺団地のシンボルあるいはモニュメントとなるような橋として設計された。設計に際しては、イメージを8案作って評価、手直しして3案を評価するというかなり本腰を入れて検討したことが参考資料に書かれていたが、なぜループを描くようにしたのかについては触れられていない。
筆者はこの歩道橋の存在を事前に把握していたわけではなく、偶々通行したときにループを描いていることに気付いて急遽取材したぐらいだから、「団地のシンボル」として機能しているのは確かだろう。
構造 | 跨道橋:PCポストテンション方式下路桁橋 斜路橋:RCラーメン橋 |
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路線 | 県道142号桑名東員線(市道歩専蓮花寺橋線) |
所在地 | 三重県桑名市藤が丘3丁目 |
回転度 | 270度 |
完成時期 | 1987(昭和62)年2月 |
実走行日 | 2022-05-07 |
全景写真 | |
拡大する 歩専蓮花寺橋全景。跨道部の高欄が特徴的なデザインだ。 拡大する 北側のスロープ。ループの途中で階段が分岐しているので、厳密にはのの字ではない。 拡大する 跨道橋上から眺めるスロープ。下っている自転車のブレーキが万が一効かなくても、県道に飛び出す心配はない。 拡大する スロープを下から眺める。 橋名板と橋歴板。「歩専」という略し方を初めて見たが、調べてみたところ地域性があるわけではなさそう。 |
参考資料
- 橋梁と基礎 1988年5月号/建設図書刊