昭和21年~26年に行われた戦災復興土地区画整理事業により、岩国駅西口は国道を基準に放射状に道路が敷き直された。この中心にあたるのが岩国駅西口の駅前ロータリーである。
1945年の9回の岩国空襲、とりわけ8月14日の空襲により岩国駅前は壊滅した。「岩国空襲」で画像検索するとすさまじい蜂の巣の空中写真ばかりだ。この空襲被害を機に駅前の再編を図り、飽和状態にあった旧市街地(錦帯橋~西岩国駅周辺)の拡大を狙って戦災復興計画が立案されたであろうこうとは想像に難くない。なお、この道路が二級国道188号徳山岩国線に指定されたのは1953(昭和28)年5月18日であり、ロータリーの供用開始時点では国道ではなかった。
年代により中央島の活用方法が多少異なっていたようだが、最近はミニ錦帯橋が置かれていた。それがずっと続くものと思っていたが。2013年に決定した岩国駅前周辺整備事業により岩国駅前ロータリーは2019年度撤去予定になっている。
現実には、かなり以前からロータリー交差点で処理可能な交通量を大きく超え(国道188号の交通量の偏りと言うべきか)信号制御併用であったので、ロータリー撤去は順当なことかも知れない。
なお、岩国駅周辺の変遷は中通り商店街(岩国駅前ロータリーのすぐ南の十字路から南西(麻里布小学校)方面へ広がる商店街)の写真で振り返る商店街の歴史が参考になる。
2019年2月20日追記
2019年2月20日午前6時をもって国道を直線化、ロータリー交差点を廃止して十字交差点に切り替えられた。
カテゴリー | ロータリー |
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路線 | 国道188号 |
所在地 | 山口県岩国市麻里布町1丁目 |
実走行日 | 2018-05-19 |
全景写真 | |
拡大する 改築されたJR岩国駅の西口2階テラス付近から眺める岩国駅前ロータリー。 拡大する 南側から眺める岩国駅前ロータリー。国道を通り抜ける場合は信号に従っていればよいが、右折する場合と東西方向に進む場合はかなりややこしい。釧路の幣舞ロータリーに似た通行方式と言えばわかりやすいか?(いや、誰もわからんと思うぞ) 拡大する 西側から眺める夜の岩国駅前ロータリー。駅前の夜間人口の少なさで地方都市だと実感する。中央島の空襲被害モニュメントやミニ錦帯橋は既に撤去され更地になっていた。 拡大する 北西側から眺める。狭隘で交通量が少なそうな道路だが、流出は信号制御だ。 北側から眺める。岩国駅前ロータリー唯一の警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が設置されている。 1962(昭和37)年国土地理院撮影の空中写真。岩国駅西口だけでなく、東口駅前には駅前広場としての駅前ロータリーが存在してたらしい。左下には1960(昭和35)年供用開始の三笠橋が写っている。 |