南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリー

JR松阪駅の南3km、旧市域の南端近くに松阪市が1967(昭和42)年頃に造成した南郊団地に円形交差点がある。中央島には中部電力 久居南勢線第50号鉄塔が立っている。

久居南勢線は1960年頃に南勢変電所新設に伴って敷設された送電線であるが、古くは1926(大正15)年8月の山田変電所新設時に敷設された送電線まで遡ることができ、その当時からこの地に鉄塔が立てられていたと見られる。1980(昭和55)年に行われた南勢変電所の増強に向けて久居南勢線が増強ないしは老朽化対策されたのだろうか、この鉄塔は1974(昭和49)年7月に更新されている。

団地がこの地に作られた経緯を探してみたもののよくわからなかった。1951(昭和26)年12月に発生した大火やそれに伴う土地区画整理に関連したものではなさそう。1967(昭和42)年頃に造成した時点で中央島に鉄塔を置く円形交差点が設けられた。ただ、環道接続が不自然で、団地を全体的に見ても優れた街区設計とはお世辞にも言えない。

警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されておらず、環道一方通行または環道流入時の右折禁止規制もないが、中央島の擁壁に回転方向を案内する矢印が描かれているので、ギリギリロータリー交差点と言ってよいだろう。

路線市道南郊3号線/市道南郊16号線/市道南郊17号線/市道南郊18号線
所在地三重県松阪市久保町
完成時期1967(昭和42)年頃?
実走行日2023-10-06
全景写真
2011年国土地理院撮影の空中写真で南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリーの配置を確認する。丸囲み数字は撮影順序を示す。
南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリーを西から眺める拡大する
南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリーを①(西)から眺める。一時停止で規制される。

自治会私設の案内板で直進禁止(≒環道逆走禁止)を案内するが、法的根拠はない。50年以上にわたって重大事故が発生していないので規制見直しの必要がないと判断されているのだろう。
②(北西)から眺める。この接続路も一時停止で規制されているが、右折は禁止されていない。中央島擁壁のペイントで右回りを案内しているだけだ。
南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリーを北から眺める拡大する
③(北)から眺める。2車線の優先道路らしく、一時停止の規制はない。
南郊団地(中部電力 久居南勢線第50号鉄塔)ロータリーを東から眺める拡大する
④(東)から眺める。中央線が写っていないがこの接続路も2車線。うーん、右折禁止を明示しないと危険でないかい?
⑤(南)から。中央島への接続がオフセットされている関係で、ここを右折(環道逆走)する心配は少ないだろう。
中部電力 久居南勢線第50号鉄塔全景。
番号札では久居南勢線第50号鉄塔は1974(昭和49)年7月に建設したことが示されているが、それ以前から鉄塔はあった。