JR水道橋駅東口南側の白山通りに架けられた横断歩道橋の両端昇降階段がループしている。
現在の歩道橋は1989(平成元)年2月に架けられたもので、先代(架設/撤去とも時期不明)はループしていなかった。
東京都地域防災計画等の資料では確認できていないが、当時仮設されていた横断歩道橋は被災時に落橋等のおそれがあるために緊急で撤去され、あらためて計画的予算措置を経て現在の横断歩道橋が架設されたものと見ている。阪神・淡路大震災で明らかになったとおり、被災時の緊急輸送機能を確保するには沿道建造物の倒壊による道路の閉塞防止が不可欠だからだ。
だが、自転車の通行を想定していない昇降階段をループさせたのはなぜか。周囲の歩道部余白を見ると、ありがちな土地不足対策ということではなさそうだ。むしろ、ループさせているが故に歩道にボトルネック部分を作り出しているとさえ言える。直線状の昇降階段では、階段を利用するために回り込む動作が遠回りを連想させ、白山通りの乱横断につながるからと推定してみた。
路線 | 東京都道301号白山祝田田町線 |
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所在地 | 東京都千代田区神田三崎町2丁目 |
回転度 | 360度×2 |
完成時期 | 1989(平成元)年2月 |
実走行日 | 2021-02-07 |
全景写真 | |
拡大する 東側から眺める水道橋東口歩道橋。 拡大する 東側昇降階段を俯瞰する。実は螺旋階段というのは階段内での追い越しが難しい。通勤時は会社に急ぐ人や駅に急ぐ人が、歩行速度の遅さを嫌って地上を乱横断してしまうことになっていないか。この歩道橋の架替えはまだ当分先だろうが、急ぐ人にも急げない人にも優しい形式が望まれるような気がしてならない。 西側昇降階段を眺める。高欄が汚いな。 東京都標準スタイル、白地に緑文字の橋名板。 この橋歴板を探して歩道橋を2往復しましたよ。 |