寄居駅南口駅前広場

かつて、熊谷から秩父~雁坂峠を経て甲府に至る秩父往還という街道があった。寄居はその宿場町のひとつで、宿場の北側に上武鉄道(現在の秩父鉄道)が通された。そんな経緯がある寄居駅南口なので土地に愛着・責任感がある住民が多かったのか、1960年代後半に持ち上がった寄居駅南口再開発事業は遅々として計画が進まなかったが、駅前の賑わい創出を目指して2018年度から中心市街地活性化事業として整備に着手した。

その中心的存在とも言えるのが寄居駅南口駅前広場の整備であり、駅前広場に接続する町道2本の交通を安全に捌くためラウンドアバウトが採用された。駅前広場にラウンドアバウトを併設する形式は日向市駅西口以後、いくつかの事例がある。

事業規模が大きいため段階的に供用されており、訪問時は歩道、街路樹、観光案内・休憩のための拠点施設が整備中であった。2022年度が事業最終年度であり、3月には全てが完成・供用開始のはずだ。

路線町道231号線(中央通り線)/町道C045号線
/町道3122号線(寄居駅南口駅前広場)
所在地埼玉県大里郡寄居町大字寄居
完成時期2021(令和3)年7月21日 15時 一部供用開始
実走行日2022-12-04
全景写真
寄居駅南口駅前広場のラウンドアバウトを南側から眺める拡大する
寄居駅南口駅前広場のラウンドアバウトを南側から眺める。昔からこうだったよね、というぐらいに馴染んでいると言っていいだろう。
寄居駅南口駅前広場のラウンドアバウトを西側から眺める拡大する
西側から眺める。この接続路は元々通行車が多くないが、この絶妙なカーブが減速を強要し、一層の安全につながる。
寄居駅南口駅前広場のラウンドアバウトを東側から眺める拡大する
東側(バス・タクシー乗り場側)から眺める。正面のビルはスーパーマーケット・ライフの閉店に伴い閉鎖されたままのようだ。ライフは、1993(平成5)年9月4日に開店、2013(平成25)年8月に契約期間満了に伴い閉店した。建物は秩父鉄道の物件らしい。
寄居駅南口駅前広場のラウンドアバウトを寄居駅から眺める拡大する
寄居駅から眺める。駅前なので大型貨物が進入することは極めて稀、大型車の走行は実質バスだけだろう。であれば、この環道は少々オーバースペックかも知れない。
エプロン端は一般的な歩車道分離切り下げプロック。他のラウンドアバウトに比べて通過速度が低く重量車も少ないので、破壊の心配は少なそうだ。
埼玉県公安委員会の指定は2020(令和2)年11月26日付だが標識設置は2021(令和3)年8月。供用開始は2021(令和3)年7月21日。